ピアノ調律師の基礎知識

 機構



ピアノは外装及び、発音機構、打弦機構、ペダル機構からなり、以下のように構成されています。


ピアノの機構
外装 屋根、親板(側板)、上前板、鍵盤蓋、棚板など
発音機構 響鳴機構 響板、響棒、駒、打ち廻しなど
抗張機構 鉄骨、弦、チューニングピン、ピン板・支柱など
打弦機構 アクション ブラケット、ハンマー、ウイペン(サポート)、ダンパーなど
鍵盤 白鍵、黒鍵、鍵盤筬(キーフレーム)など
ペダル機構 ペダル各種、天秤、突上棒など

発音機構(抗張機構)
①鉄骨
②チューニングピン
③ピン板
④弦
⑤支柱
発音機構(響鳴機構)
⑥駒
⑦響板
⑧響棒
⑨打ちまわし
打弦機構(アクション)
⑩ハンマー
⑪ダンパー
⑫ウイペン
⑬ブラケット
打弦機構(鍵盤)
⑭黒鍵
⑮白鍵
⑯キーフレーム
ペダル機構
⑰突上棒
⑱天秤
⑲ペダル



 外装

アップライトピアノは、弦が垂直になっていることから、竪型ピアノとも呼ばれます。
グランドピアノは弦が水平になって、その構造から三角形になっています。
アップライトピアノの外装
グランドピアノの外装


 発音機構

発音機構はハンマーの打弦による弦振動を増幅して空気中に拡散させる響鳴機構と弦の張力に対応するための抗張機構とに大別されます。

響鳴機構
響鳴機構は弦の振動を増幅して、空気中に拡散させる共鳴体で、響板と響棒、駒、打ち廻しなどからなります。→響鳴機構

抗張機構
抗張機構は弦張力に対応するための振動体で、鉄骨や弦・チューニングピン、・ピン板・支柱などからなります。 →抗張機構


 打弦機構

打弦機構とは、演奏者に打鍵されたエネルギーをハンマーの打弦運動に変える機械構造です。打鍵されるあらゆる弾き方に対応し、かつ正確にエネルギーをハンマー伝達するため、さまざまな部品が適材適所に用いられています。
打弦機構は大別してアクションと鍵盤で構成されます。
また、アップライトとグランドでは弦方向の違いから、アクションの仕様はかなり異なります。

アクション
奏者によって打鍵されたエネルギーをハンマーに伝え、弦を打つための機械(アクション)です。金物製のブラケットと各種レール類で構成され、そのレール類にそれぞれハンマーやウイペン(サポート)、ダンパーなどが取り付けられています。

・アップライトピアノ
弦が垂直にある構造のアップライトは、鍵盤によって下から上にくるエネルギーを、手前から奥に向かってハンマーが弦を打つように伝える必要があり、それをこのアクションによって可能にしています。
伝えるエネルギーの方向性が違う箇所が多いため、アップライトピアノのアクションにはスプリング類が多用されています。
 →アップライトピアノの打弦機構

・グランドピアノ
弦が水平方向にあるグランドはアップライトと違いと鍵盤と弦が平行関係にあるため、重力を利用した自然で無駄がない動きのため、スプリングの補助が必要ありません。
そのためスプリングによる不自然な抵抗感がなくなります。
唯一あるスプリングを有する部分はレペティション機構と呼ばれ、早く反復する打弦を助けるためのもので、これによりアップライトの1秒間に約7回の連打性能が倍の約15回に向上します。

 → グランドピアノの打弦機構

鍵盤
鍵盤
演奏者の手とアクションをつなぐ部品。白鍵と黒鍵とそれを収める筬(キーフレーム)によって構成されています。鍵盤は、その中央に位置するバランスホールを支点とするテコであり打鍵による押し下げ運動を押し上げ運動に変えてアクションに伝達します。
鍵盤材料としては比重が小さく強度が大きい松(スプルース)素材を選択して使用します。
鍵盤は吸湿や乾燥によって隙間が不揃いになるのを防ぐために上面が板目、側面が柾目になるように一枚にはぎ合わせた板から白鍵と黒鍵を切り抜いて作ります。
通常88鍵ピアノの白鍵幅は1220~1230㎜、オクターブ幅は165.5㎜、白鍵1本の幅は22.3~22.8㎜、黒鍵幅は9.5㎜です。
また鍵盤はシーソーのようにバランスピンを支点とするテコ運動であり、その比率は均等ではなく、UPの鍵盤比は約3:2、GPの鍵盤比約2:1となっています。

 → アップライトピアノの鍵盤
 → グランドピアノの鍵盤


 ペダル機構

アップライトピアノ
ペダルの構造はメーカー・機種、またペダルの種類により様々ですが、天秤を用いた構造が最も一般的です。
アップライトピアノでは、ペダルブラケットによって底板に取付けられたペダルを踏み下げると、天秤と天秤支えがテコの役割をはたし、押し上げ運動に変わり、そのエネルギーは突上棒へ伝達し、そこから各種レールやロッドに伝わります。
 →アップライトトピアノのペダル機構

グランドピアノ
アップライトピアノ同様その構造はメーカー・機種より様々ですが、原則として天秤を用いた構造が最も一般的です。
アップライトピアノでは、ペダルブラケットによって底板に取付けられたペダルを踏み下げると、天秤と天秤支えがテコの役割をはたし、押し上げ運動に変わり、そのエネルギーは突上棒へ伝達し、そこから各種レールやロッドに伝わります。
 → グランドピアノのペダル機構



 ピアノ構造論
1.材料
 木材
 金属
 皮革・繊維
 合成樹脂
 接着剤
 
2.機構
 ①外装
 アップライトピアノ
 グランドピアノ
 ②発音機構
 響鳴機構
  響板・響棒
  
 抗張機構
  鉄骨(フレーム)
  弦(ミュージックワイヤー)
  チューニングピン
  ピン板
  支柱
 ③打弦機構
 アップライトピアノ
  ハンマーアッセンブリー
  ウイペンアッセンブリー
  ダンパーアッセンブリー
  鍵盤アッセンブリー
 グランドピアノ
  ハンマーアッセンブリー
  サポートアッセンブリー
  ダンパーアッセンブリー
  鍵盤アッセンブリー
 ④ペダル機構
 アップライトピアノ
 グランドピアノ


 理論と作業工程
 第1章 ピアノ概論
 1 音楽の知識
 楽典
 西洋音楽史
 楽曲
 作曲家
 音楽産業
 2 楽器の知識
 楽器の分類
 ピアノの種類
 ピアノ発達史
 世界各国のピアノ
 使用と保守管理

 第2章 ピアノ構造論
 材料
 機構

 第3章 ピアノ調律論
 音の性質
 ピッチ
 平均律と各種音律
 検査方法
 カーブ
 調律音程

 第4章 ピアノ整調論
 手順及び寸度
 関連工程
 症状別対処法
 機能点検

 第5章 ピアノ修理作業
 張弦
 アクションの修理
 鍵盤の修理
 ペダルの修理






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