ピアノ調律師の基礎知識

 西洋音楽史

音楽の歴史は国により、また楽器によりその年代も、範囲も広いものですが、ここでは主にピアノが誕生する前の1600年からピアノが現在の形に至るまでの発達、発展を遂げた1900年頃にかけての西洋音楽史を中心にとりあげます。


 中世の音楽 500年~1400年

宗教音楽
中世ヨーロッパではオリエント地方の聖歌の伝統がキリスト教会や封建領主を中心に、自由なリズムと細かい節回しを持つグレゴリオ聖歌が主流の時代を経て、合唱の際の音程関係が意識されるようになり音楽学的なパターンが導入されるようになりました。
宮廷音楽・世俗音楽
14世紀では教会や領主だけでなく宮廷や都市も音楽芸術の新しい中心地となり、それまで宗教音楽で使用されてきた作曲法が世俗音楽に適用されるようになりました。
 


 ルネッサンス期の音楽 1400年~1600年

14世紀頃から16世紀にかけて作られた音楽の総称。15世紀にルネサンスの時代が到来し、古典的な合唱音楽はそれぞれのヨーロッパ地域における国民国家の国民的様式となり、人文主義的な教養として市民生活に定着していきました。
[音楽家]
 前期:オケゲム、オブレハト、ジョスカン・デュプレ
 後期:パレストリーナ、ラッスス、バード


 バロック音楽 1600年~1750年

17世紀初頭から18世紀中頃までの音楽。また、中世~バロック時代の音楽を古楽と総称します。イタリアでのカッチーニの『新音楽』はその音楽性の変化を示しており、ドイツのバッハによる『マタイ受難曲』やヘンデルの『水上の音楽』はバロック音楽の代表的作品として挙げられます。このバロック音楽期にピアノが誕生し、その後の音楽に多大な影響を与えました。
[音楽家]
 バッハ、ヘンデル


 古典派音楽 1750年~1827年

バロック音楽は1780年代以降に古典派音楽の潮流に取って代わられました。この古典派の兆候は18世紀初頭のラテン系国家でロココ芸術として認められており、このような音楽的背景がウィーンの古典派に実を結びました。ウィーン古典派が登場した頃には市民社会における音楽家としての地位が確立され、市民の芸術的嗜好を満たすものとしてさまざまな形式の音楽が発展しました。この古典派の時代に活動していた音楽家には交響曲の父として知られるハイドン、『フィガロの結婚』などを作曲したモーツァルト、『運命』や『第九』などを作曲したベートーヴェンなどがいます。
[音楽家]
 ハイドン、モーツァルト、ウェーバー、ベートーベン


 ロマン派音楽 1800年代

ほぼ19世紀のヨーロッパを中心とする音楽。ベートーヴェンの晩年の頃から古典的な音楽の均整を打破するロマン主義の運動が音楽に反映されるようになり、幻想的な世界のおとぎ話が作品のモチーフとされるようになり、メンデルスゾーンやシューマン、ショパンの作品のようにサロンで演奏される叙述的な表現を追求する音楽や、ベルリオーズ、リスト、ワーグナーの作品のように演奏会場で演奏される技術や文学的構想を追及する音楽が登場しました。
[音楽家]
 ベルリオーズ、メンデルスゾーン、ショパン、シューマン
 リスト、ヴァーグナー、ヴェルディー、グノー
国民学派
19世紀当時のナショナリズムの高まりからロシアの五人組、北欧のシベリウス、チェコのドヴォルザークなどの国民楽派が活躍するようになる。
ロシア5人組
ロシアでは、モデスト・ムソルグスキーをはじめとしたロシア5人組が、国民主義を反映した音楽を作曲している。
[音楽家]
 ムソルグスキー、キュイ、ボロデイン、バラキレフ、リムスキー・コルサコフ


 近代・現代音楽 1900年以降

西洋クラシック音楽の流れにある20世紀以降の音楽。時代区分ではなく、前衛音楽としての形式を意味する場合もあります。近代音楽と現代音楽は、同じ区分に含まれるとされることもあります。
[音楽家]
印象主義
 ドビュッシー
現代音楽
・後期ロマン派
 マーラー、リヒャルト・シュトラウス、レーガー 
・フランス音楽
 フォーレ、サン=サーンス、ラロ、シャブリエ、デュカス、サティ
・新古典主義
 ヒンデミット、ストラヴィンスキー
・原始主義
 ストラヴィンスキー、バルトーク
・12音主義
 シェーンペルク、ヴェーベルン、ベルク
・神秘主義
 スクリャービン、メシアン
・民族主義的音楽
 ヴィラ=ロボス、バルトーク、ヤナーチェック






 理論と作業工程
 第1章 ピアノ概論
 1 音楽の知識
 楽典
 西洋音楽史
 楽曲
 作曲家
 音楽産業
 2 楽器の知識
 楽器の分類
 ピアノの種類
 ピアノ発達史
 世界各国のピアノ
 使用と保守管理

 第2章 ピアノ構造論
 機構と材料
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構
 外装

 第3章 ピアノ調律論
 音の性質
 ピッチ
 平均律と各種音律
 検査方法
 張力計算
 カーブ
 調律音程

 第4章 ピアノ整調論
 手順及び寸度
 関連工程
 症状別対処法
 機能点検

 第5章 ピアノ修理作業
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構






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