ピアノ調律師の基礎知識

 打弦機構 / 修理作業

 アクション

センターピン交換
センターピンが固くて動きがスムーズでないもの(スティック)、フレンジブッシングクロスが摩耗してガタになっているものなどはセンターピンを抜いて交換する必要がある。
センターピンを抜く
バットプレートが付いているタイプのバットセンターピンはプレートスクリューを弛めてフレンジを外す。その他のタイプのバットやウイペン・ジャックセンターピンなどはセンターピンポンチを使い打ち抜き台の上に置き金槌で打ち抜く。(センターピン抜きの専用の工具もある)

新しいセンターピンの番手を選ぶ
ブッシングクロスの摩耗の程度に応じてセンターピンを選ぶ。

フレンジブッシングクロスの調整
左右の穴の太さが同一になるよう細い穴はリーマーで調整する。

センターピンの番手一覧

番手 直径 番手 直径
18 1.150㎜ 22 1.350㎜
18½ 1.175㎜ 22½ 1.375㎜
19 1.200㎜ 23 1.400㎜
19½ 1.225㎜ 23½ 1.425㎜
20 1.250㎜ 24 1.450㎜
20½ 1.275㎜ 24 1.475㎜
21 1.300㎜ 25 1.500㎜
21½ 1.325㎜
 

センターピンをカットする
センターピンの切断は専用のカッターを使用する。切り口が平らにならないときはヤスリで処理します。


スプリングコード(フレンジコード)交換
古いコードをフレンジから取り去る。接着がかたく残る場合は薬品(アセトン等)を使うか、鋸で削ります。溝(上先端部分は除く)に接着剤をつけ同じ長さにカットした新しいコードを片方ずつ貼ります。

フレンジブッシングクロス交換
・古いブッシングクロスを抜く。
センターピンポンチなどで押すと抜ける。かたく張り付いている場合は蒸気をあてます。
・フレンジの穴に7㎜幅くらいのブッシングを通します。
・端に接着剤をつけ引っ張って内側を切ります。
・片方も同様にして外側を切ります。
・ブッシングの残っている方から細いセンターピン(19番手など)を入れて乾かします。
・接着後センターピンを抜き、はみ出してるブッシングをカッター等で処理します。

バットスプリング交換
・スプリングを外す。
カッターナイフなどでスプリング両端のバットスプリングピンコードを切断します。
穴につまっているピンコードのカスを除去。
・新しいスプリングとピンコードを入れる。
接着剤を使わず、ピンコードを通し、同時にスプリングも通します。

ブライドルテープ交換
・古いブライドルテープをとる。キャッチャーシャンクの根元で切り取ること。
・新しいテープの長さを合わせる。
・新しいテープを貼る。キャッチャーシャンクのから下の面に接着剤をつけ新しいテープを貼ります。

ダンパーレバークロス交換
スプーンの錆びなどでレバークロスが摩耗し破れ、雑音や止音不良が起きることがあります。
・古いレバークロスを剥がし、接着面をヤスリできれいに除去する。
・同じ大きさのクロスの両端に接着剤をつけ接着する(真ん中は接着しない)。

 鍵盤

キーブッシングクロス交換
古いブッシングクロスの除去
蒸気をあて接着剤が溶けるとクロスが容易に取り除くことができます。
この時、他の木部接着部分に蒸気をあてすぎないようにすること、取り除いたクロスのまわりの接着剤(膠など)もきれいに取り除くこと。
木部を乾燥させ、その後ヤスリなどで木部に残ったクロスをきれいに除去します。
新しいクロスの貼り方-バランスキーブッシングクロス
クロスを両方の穴から通し、ピンセットなどで上につまみ出て通す。
両クロス先端5~6㎜を残して長さ10~15㎜の接着面へ接着剤をつけます。
・側面側のクロスを引き接着面を合わし上穴からクサビを入れ、接着面に圧力を加え、側面のクロスを引いてもクロスが抜けないようにセットする。
・接着剤の乾燥後、ナイフなどでクロスを切り取ります。

新しいクロスの貼り方-フロントキーブッシングクロス
クロスの接着面に15㎜ほど接着剤をつけます。
・専用の治具でしっかりと押し込む。
・乾燥後、ナイフやのみで押し切る。
※鍵盤内側にクロスが長く入りすぎるとスティックの原因になります。

白鍵貼替(アクリペット)
・白鍵を剥がす
アイロンを使い濡れ雑巾を間にはさみ、木部を焦がさないように加熱します。
熱せられたアクリペットが柔らかくなったら、ペンチでアクリペットをゆっくり鍵盤木部から剥がしていきます。
・新しい白鍵の接着
接着前に剥がした面をペーパー掛けをしおて接着効果を高めます。
鍵盤木部面に接着剤(酢酸エチル、アセトン等にアクリルを溶かしたもの)を塗布する。
アクリペットを貼り専用の鍵盤治具などを使い圧着すし、乾かす。
・面取り作業
側面・角・前面など、ヤスリ・ペーパーなどを使い面取りをします。





 理論と作業工程
 第1章 ピアノ概論
 1 音楽の知識
 楽典
 西洋音楽史
 楽曲
 作曲家
 音楽産業
 2 楽器の知識
 楽器の分類
 ピアノの種類
 ピアノ発達史
 世界各国のピアノ
 使用と保守管理

 第2章 ピアノ構造論
 機構と材料
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構
 外装

 第3章 ピアノ調律論
 音の性質
 ピッチ
 平均律と各種音律
 検査方法
 張力計算
 カーブ
 調律音程

 第4章 ピアノ整調論
 手順及び寸度
 関連工程
 症状別対処法
 機能点検

 第5章 ピアノ修理作業
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構







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