ピアノ調律師の基礎知識

 ピッチ / ピアノ調律論

ピアノ演奏には基本周波数と音律を決める必要があり、現代においては、49A=442Hzの平均律が一般的にもちいられています。
この440Hzは、ユニバーサルピッチ、インターナショナルピッチともいわれています。

ピッチにおける音楽史
1834年にシュトゥットガルト会議が開催され、管弦楽における基準ピッチが49A=440Hzと定められました。
1859年のパリ会議で49A=435Hzが統一宣言されました。
1885年のウィーン会議においても49A=435Hzと決議されました。
1939年にロンドンで行われた国際会議で、再び演奏会におけるピッチは49A=440Hzとされました。
日本では1948年に49A=440Hzを導入する以前は49A=435Hzを標準としていました。

実際の演奏会
49A=440Hzは国際標準ピッチとして世界的に共通しているが、実際の演奏現場では、440Hz以外も用いられることが多く、その幅は441~446Hzまでと広い。
ヨーロッパでは高いピッチが主流であり、とくにドイツ・オーストリアでは高いピッチが好まれ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は A49=444Hz~445Hzが基準だとされています。
日本でもオーケストラや演奏会用のピアノはA=442~443Hz、学校教育や家庭用のピアノにおいても、49A=440Hz以外に49A=442Hが使われることも多いようです。
電子ピアノ、シンセサイザーなどの電子楽器は49A=440Hzに初期設定されていることが一般的です。

古楽器のピッチ
古楽器を使った演奏会では、その作品が作曲された時代の古楽器と同じ高さで演奏できるよう様々なピッチが用いられることもがあります。

バロックピッチ
49A=415Hz
バッハ以前のいわゆるバロック音楽の演奏に用いられます。
当時は地域や時代によってさらに他のピッチもあるといわれていますが、アンサンブルをあわせるため、現代のバロック演奏ではこのピッチが用いられます。

ベルサイユピッチ
49A=392Hz
ルイ14世からフランス革命にいたるフランスの宮廷で採用されました。この時代のフランス・バロック系の音楽を演奏される際などに用いられることがあります。

古典派ピッチ
49A=430Hz
ウィーンピッチ、モーツァルトピッチとも呼ばれ、いわゆる「古典派」から「ロマン派」にかけての時代。ウィーンで一般的に用いられたピッチです。

その他の呼び名
カマートーン: 半音低い
ティーフカマートーン: 全音低い
コーアトーン: 半音高い

基準音をCでとる場合
バロックピッチ(49A=415Hz)に対応するC音は494Hz(バロックC)、国際標準ピッチ(49A=440Hz)に対応するC音は523Hz(国際標準C)で、それぞれ専用の音叉などもあります。

オーケストラでのチューニング
オーケストラではオーボエ奏者がA音を長く吹き続け、全員がそれに合わせて全体のピッチを決めます。
オーボエにあわせる理由として、この楽器が最も安定した音程を長く維持するから、またオーボエはピッチの微調整できる部分がなく、原則として他の楽器にあわせてピッチ調整できないため、といわれています







 理論と作業工程
 第1章 ピアノ概論
 1 音楽の知識
 楽典
 西洋音楽史
 楽曲
 作曲家
 音楽産業
 2 楽器の知識
 楽器の分類
 ピアノの種類
 ピアノ発達史
 世界各国のピアノ
 使用と保守管理

 第2章 ピアノ構造論
 機構と材料
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構
 外装

 第3章 ピアノ調律論
 音の性質
 ピッチ
 平均律と各種音律
 検査方法
 張力計算
 カーブ
 調律音程

 第4章 ピアノ整調論
 手順及び寸度
 関連工程
 症状別対処法
 機能点検

 第5章 ピアノ修理作業
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構



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