ピアノ調律師の基礎知識

 ペダル機構 / ピアノ構造論

通常、足で踏む部分「ペダル」とこれを底板に取り付ける「ペダルメタル」、踏み下げる運動を押し上げる運動に変えてこれを突上棒に伝えるテコである「天秤」とこれを底板に取り付る「天秤受け」、天秤による押し上げ運動を各レールあるいはロッドに伝える「突上棒」、ペダルと天秤を連結させる「吊り金ボルト」、天秤を押し上げる「ペダル巻きバネ」からなり、それらの方式はメーカー・機種により異なります。
アップライトピアノの場合は通常ダンパーペダル、ソフトペダル、マフラーペダルの3本を備えているものが多く、グランドピアノの場合は通常ダンパーペダル、シフトペダル、ソステヌートペダルの3本を備えているものが多い。

ダンパーペダル
ダンパーペダルはラウドペダルとも呼ばれます。ペダルを踏むことによって突上棒がダンパーロッドに作用し全弦開放され、鍵盤が静止位置に戻っても音が持続します。
この機能を利用し、一斉止音、ハーフペダル効果などが可能となります。

ソフトペダル(シフトペダル)
ソフトペダル(シフトペダル)はグランドピアノとアップライトピアノでは機構が異なります。
グランドピアノ
ペダルを踏むことにより突上棒がアングルを介してはアクションを横にスライド(シフト)します。これによりハンマーフェルトが通常打弦していない部分で打弦するため、音色が変化します。
アップライトピアノ
ペダルを踏むことによって突上棒がハンマーレールに作用され打弦距離が1/3ほど短縮するため、音量がやや下がります。

マフラーペダル
マフラーペダルを踏むことにより突上棒がマフラーレールに作用し弦とハンマーとの間に薄いフェルトが介在することになるため音量が下がり、弱音効果が得られます。

※アップライトのマフラー機構はピアノの年式・機種により手動式のものがあります。
※グランドピアノにマフラー機構は通常ありませんが、一部機種に手動式のマフラー装置が付加されているモデルがあります。

ソステヌートペダル
打鍵後、鍵盤を離すまでの間にソステヌートペダルを踏むことによって突上棒を介してソステヌートレールが打鍵したダンパーレバーに作用し、鍵盤を離した後も、そのダンパーのみが弦を開放し、音を持続させる。ダンパーペダルとは異なり、弦を開放するのは打鍵した特定の音のみであるためダンパーペダルのような共鳴は発生しない。これにより特定の音を持続させながら、他の音をスタッカートで弾くことも可能となります。
※通常グランドピアノに装備されているが、希にアップライトピアノに装備されている機種もあります。
※旧式のグランドピアノな2本ペダルが多く、この場合ソステヌートペダルは存在しません。

その他のペダル
日本のピアノメーカーは通常3本か2本ペダルですが、メーカーや機種、またユニット取付などにより上記以外の効果があるペダルもあります。
消音ペダル
消音ピアノ、又は消音ユニットが取付られたピアノの中にマフラーペダル機能が消音ペダルになっているものがあります。ペダルを踏むことによりハンマーシャンクストップ機構が作動し弦を打たないようになります。これにより打鍵しても音が出なくなります。
ベースダンパーペダル
少数ですが一部機種にペダルを踏むことによって低音部セクションのみダンパー効果が得られるペダルがあります。

※海外メーカーの一部には上記以外のペダル機構も存在し、中には4本以上のペダルが装備されているモデルもあります。








 理論と作業工程
 第1章 ピアノ概論
 1 音楽の知識
 楽典
 西洋音楽史
 楽曲
 作曲家
 音楽産業
 2 楽器の知識
 楽器の分類
 ピアノの種類
 ピアノ発達史
 世界各国のピアノ
 使用と保守管理

 第2章 ピアノ構造論
 機構と材料
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構
 外装

 第3章 ピアノ調律論
 音の性質
 ピッチ
 平均律と各種音律
 検査方法
 張力計算
 カーブ
 調律音程

 第4章 ピアノ整調論
 手順及び寸度
 関連工程
 症状別対処法
 機能点検

 第5章 ピアノ修理作業
 発音機構
 打弦機構
 ペダル機構



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